上矢印を示すアイコン 外部リンクを示すアイコン Xを示すアイコン Lineを示すアイコン Facebookを示すアイコン リンクコピーを示すアイコン グリッドレイアウトを示すアイコン リストレイアウトを示すアイコン 左矢印を示すアイコン 右矢印を示すアイコン

円月島(高嶋)・千畳敷・三段壁 えんげつとう(たかしま)・せんじょうじき・さんだんべき

地域 西牟婁地域
所在地 西牟婁郡白浜町字高嶋・字瓜切
指定年月日 平成22年8月5日指定、平成23年9月21日追加指定・名称変更、平成29年10月13日追加指定・名称変更
指定等区分 国指定
文化財分類 名勝
所有者 国、白浜町

解説

円月島は、新生代第三紀(約6600万年前~約163万年前)の礫岩でできた東西約35メートル、南北約130メートル、高さ約25メートルの小島である。島の中央部には、波の侵食によってできた円孔(穴)が空いており、観光地白浜のシンボル的存在である。正式名称は「高嶋」であるが、明治20年頃に白浜に来遊していた津田香巌(初代和歌山県知事津田正臣)によって描かれた「紀州西牟婁郡瀬戸鉛山温泉圖」に「圓月島」と書かれており、この頃から、「円月島」と通称するようになったといわれる。自然により形作られた特徴的な島の形と白浜の青い海が織り成す景観はとても美しく、特に年に数回、円孔に夕日が重なる様は息を呑むほどである。
千畳敷は、新生代第三紀の砂岩からなる太平洋に面したなだらかなスロープ状の大きな岩盤で、波の侵食作用によって複雑な地形を呈している。広さが約4ヘクタールで、畳が千畳敷けるほど広いことが名前の由来といわれる。
三段壁は、40~50メートルの高さで約1キロメートルにわたり連なっている断崖絶壁である。地質的には新生代新第三紀の砂岩で構成されており、約1600万年前に海底に堆積した小石混じりの砂岩の地層が隆起し、その後、波により風化侵食が進んで崩落した結果、形成されたと考えられている。
これらの自然が作り出した壮大な景観にその場を訪れた人々は魅了され、江戸時代以来、多くの文人画家によって名所として描かれてきたほか、現在は南紀熊野ジオパークにもなっている。
平成22年8月5日に円月島(高嶋)が指定され、その後、平成23年9月21日に千畳敷が追加指定、平成29年10月13日に三段壁が追加指定された。

所在地