名つけ帳・黒箱 なつけちょう・くろばこ
員数 | 1式 |
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地域 | 那賀地域 |
所在地 | 紀の川市東野 |
指定年月日 | 昭和31年4月26日指定 |
指定等区分 | 国指定 |
文化財分類 | 有形⺠俗⽂化財 |
所有者 | 若一王子社宮講 |
解説
黒箱とは、社寺、宮座(みやざ)など伝統的な社会組織の重要文書類を保管する箱をいうが、この若一王子社(にゃくいちおうじしゃ)宮講所有の黒箱は、3重になっており、文書類が増えるに従って、次々に外箱が作り足されていったと思われるものである。
名つけ帳は、文明10年(1478年)以降新たに加入する講員(出生男児及び養子)の名を書き続けられてきた長帳(ながちょう)であり、昭和31年(1956年)の帳つけ後の時点で、全長74.30メートルにも及び、江戸時代後期の『紀伊続風土記』や『紀伊国名所図会』にも既に珍しい存在として載せられており、同類の資料の典型的なものとして極めて重要なものである。