和歌山県庁舎本館 わかやまけんちょうしゃほんかん
員数 | 1棟 |
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地域 | 海草地域 |
所在地 | 和歌山市小松原通一丁目1 |
時代 | 昭和13年 |
指定年月日 | 平成25年12月24日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 和歌山県 |
解説
鉄筋コンクリート造4階建。和歌山県発足以来、3代目となる県庁舎である。昭和13年(1938年)の完成以降、長きにわたり県民に親しまれる建造物で、和歌山県を代表する近代洋風建築・近代化遺産の一つ。建設当初は上から見ると「山」の形をしており、各部屋への通風や採光を工夫したものであった。中央部には議場を備えており、これによってかつての県会議事堂(旧和歌山県会議事堂として保存)は役目を終えた。
設計は、鉄筋コンクリート構造の第一人者であった東京帝国大学教授の内田祥三(うちだよしかず)を顧問に、県技師の増田八郎が担当した。施工は清水組。
正面中央には車寄(くるまよせ)玄関が構えられ、庇(ひさし)が大きく張り出している。また、外壁に黄褐色のタイルを貼り、窓や軒にはテラコッタが付けられ、重厚さと華やかさがある外観であり、県都和歌山市の都市景観に大きく寄与している。外観のほか、正庁、知事室、階段室、議場などにも完成時の姿をよく残し、歴史的建造物として価値が高い。階段ホールの保田龍門の彫刻も見応えがある。