橋杭岩 はしぐいいわ
解説
海岸線から海に向かって一連の柱形の石が数多く並び、あたかも橋桁(はしげた)を失った橋脚(きょうきゃく)のように見えることから「橋杭岩」と呼ばれる、一種異様な風景である。第三紀の頁岩(けつがん)層に断層などの何らかの営力によって弱線が生じ、この弱線に沿って流紋岩(りゅうもんがん)が貫入してできた岩脈が、その後の地殻変動で地表付近に現れ、波に削られた結果、侵食されにくい岩が残ったものであると考えられており、南紀熊野ジオパークを構成するジオサイトの一つとなっている。
地元では、弘法大師空海が一晩で造ったとの伝承が残っている。