楞厳寺 りょうごんじ
員数 | 2棟 |
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構成要素 | 本堂、石段及び石垣 |
地域 | 東牟婁地域 |
所在地 | 東牟婁郡那智勝浦町大野1422 |
時代 | 江戸末期 |
指定年月日 | 令和3年6月24日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 楞厳寺 |
解説
那智勝浦町色川地区の大野集落の高台に建つ臨済宗寺院で、ひときわ高い斜面に石垣と石段を築いて境内地を形成する。
本堂は、安政4年(1857年)に建設され、平屋建、入母屋造、瓦葺(元は杉皮葺)で、東面して建つ。本堂は庫裏(くり)の機能を付した方丈(ほうじょう)形式で、装飾の少ない質実な外観を有する。平面は前後2列の六間構成で、東側に広縁を設ける。前列は、部屋境に建具も設けつつも天井竿縁を通して欄間を開放し、3室を一体的に扱う。広縁の雨戸を開け放つと、色川の集落が眼前に広がる。
石垣は、高台に形成された境内の擁壁を兼ね、本堂前庭を囲んで東と南に入口を開く。前庭の地面より下部を野面積(のづらづみ)、上部を切石積とし、切石の上に笠石を置いて化粧仕上げとした上質な造りである。さらに、東面入口には踊り場を介して南に曲がる石段が取り付き、石垣と共に山間部の境内景観を形成している。