旧西村家住宅 きゅうにしむらけじゅうたく
員数 | 1棟 |
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構成要素 | 主屋(しゅおく) 附指定:南外塀1棟 |
地域 | 東牟婁地域 |
所在地 | 新宮市丹鶴一丁目2-14 |
時代 | 大正3年 |
指定年月日 | 平成22年6月29日指定 |
指定等区分 | 国指定 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 新宮市,西村山林株式会社 |
解説
大正デモクラシー期、与謝野晶子らと文化学院を創立した西村伊作の自邸で、大正3年(1914年)に完成した。西村は、我が国の住宅改良や生活改善の分野でも大きな業績を残した人物で、住宅は家族のためのものという今では当然の考えを先駆的に主張し、国民から強い支持を得た。彼はこの住宅を自ら設計し、地元の大工を指導して完成させ、住宅についての主張を確かなものにした。
当時洋館は既に珍しいものではなかったが、それらは接客のためのもので、この住宅は日常生活の場として作られた。彼の住宅は米国の近代住宅の影響を強く受けている。この住宅の間取りは玄関入って右が連続する居間と食堂、左は事務室や台所、2階は寝室や浴室。外観は地元の民家のデザインも取り入れている。設備面では自ら工夫して暖房や水洗便所なども備え、快適な住まいとなっている。庭も含め当時の姿をよく遺している。