三栖廃寺塔跡 みすはいじとうあと
地域 | 西牟婁地域 |
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所在地 | 田辺市下三栖 |
指定年月日 | 昭和10年12月24日指定、昭和60年3月25日追加指定 |
指定等区分 | 国指定 |
文化財分類 | 史跡 |
管理団体 | 田辺市 |
解説
三栖廃寺は、衣笠(きぬがさ)山の支脈を背にした洪積(こうせき)台地に位置し、地割りや地形から1町(約109メートル)四方の寺域を持つ法隆寺式伽藍配置と推定される。塔跡は、中央に68センチの柱座(はしらざ)、更に舎利納入孔(しゃりのうにゅうこう)を穿(うが)っているほぼ三角形の心礎(しんそ)が知られるのみであったが、発掘調査により一辺9メートルの瓦積み基壇が確認された。川原寺(かわらでら)式の軒瓦や石製の天蓋(てんがい)と相輪(そうりん)が出土している。
紀南地方における奈良時代前期(8世紀前半)の寺院跡として貴重である。