一壺王子跡（熊野参詣道 紀伊路） いちつぼおうじあと（くまのさんけいみち きいじ）
| 地域 | 海草地域 |
|---|---|
| 所在地 | 海南市下津町市坪 |
| 指定年月日 | 平成12年11月2日指定、平成14年12月19日分離・追加指定・名称変更、平成24年1月24日追加指定、平成27年10月7日追加指定・名称変更、平成28年3月1日追加指定、平成30年2月13日追加指定、令和4年11月10日追加指定 |
| 指定等区分 | 国指定 |
| 文化財分類 | 史跡 |
| 所有者 | 山路王子神社 |
解説
所阪（ところざか）王子から南へ市坪川沿いに数百メートル歩き、市坪の集落を出るあたりに道の右側に面して石の鳥居が立ち、山路（やまじ）王子神社がある。ここが、『熊野御幸記（くまのごこうき）』にいう「一壺王子」であるが、昔は沓掛（くつかけ）王子とも、また、山路王子とも呼ばれたようである。緑泥片岩（りょくでいへいがん）の石垣を4段に組んだ真ん中に本殿への石段を設けた壮麗な配置は、往時の王子社の原型をとどめる貴重なものである。本殿外陣（げじん）に延宝8年（1680年）の墨書（ぼくしょ）が見られ、本殿の建築年代もこれに近いものと考えられる。
境内には、秋祭りに際して成長を祈願して幼児による取組が催される「奉納花相撲（泣き相撲）」（県指定無形民俗文化財）の土俵がある。
平成27年（2015年）10月7日、国史跡に追加指定された。
