福田家住宅 ふくだけじゅうたく
員数 | 7棟 |
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構成要素 | 主屋(しゅおく)、離座敷(はなれざしき)、納屋(なや)、風呂及び便所、正門、西門(にしもん)、石垣及び土塀(どべい) |
地域 | 西牟婁地域 |
所在地 | 西牟婁郡すさみ町佐本115 |
時代 | 江戸末期~大正時代 |
指定年月日 | 平成24年2月23日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 個人 |
解説
明治から大正期にかけて造営された山林家の住宅で、山間部の川沿いに位置し、高い石垣を築いて屋敷地を造成する。主屋、離座敷のほか、納屋、風呂及び便所などの附属屋が建ち並び、屋敷全体が良好に保存されている。記録により主屋は明治34年(1901年)の建築が明確で、他の建物もおおむね建築年代が明らかな点も貴重である。
主屋は入母屋造、桟瓦葺で、右側面に炊事場が張り出す。向かって右手を土間、左手を床上(ゆかうえ)部とするが、土間は小さく、作業用の広い土間空間を持たない。上手は軒を深く差し出し、陰影に富んだ外観を作り出している。座敷にも華美な装飾はなく、良材を用いた堅実な作りである。
また、前面道路に面した高さ4メートルに及ぶ石垣とその上に築かれた白漆喰塗りの土塀は、あたかも城郭のような景観を呈している。