旧南方家住宅 きゅうみなかたけじゅうたく
員数 | 4棟 |
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構成要素 | 主屋(しゅおく)、書斎、土蔵(どぞう)、井戸屋形(いどやかた) |
地域 | 西牟婁地域 |
所在地 | 田辺市中屋敷町36-1 |
時代 | 明治中期~大正前期 |
指定年月日 | 平成27年3月26日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 田辺市 |
解説
植物学や民俗学など幅広い分野で活躍した在野の学者、南方熊楠が、大正5年(1916年)以降、74歳で没するまでの25年間を過ごした住宅である。敷地の北半分に主屋、井戸屋形、書斎、土蔵を配置する一方、南半分は柑橘類などの樹木が茂り、熊楠の研究の場となった。
主屋は木造2階建、寄棟造、瓦葺とする。焼杉板を横板張とする外壁など、この地方の伝統的民家と異なる洋風意匠が加味されている。熊楠入居時には既に建っていたと見られ、明治後期の建築と推定される。熊楠の研究室である書斎は、木造、平屋建、瓦葺の小家屋で、大正4年(1915年)に建築、翌年に現在地に移築されたものである。
平成12年(2000年)に田辺市に寄贈され、同18年(2006年)には敷地北側に「南方熊楠顕彰館」が完成、現在は館とともに住宅も一般公開されている。