道成寺本堂 どうじょうじほんどう
員数 | 1棟 |
---|---|
構成要素 | 附指定:棟札2枚 |
地域 | 日高地域 |
所在地 | 日高郡日高川町鐘巻1738 |
時代 | 室町時代前期 |
指定年月日 | 明治41年4月23日指定 |
指定等区分 | 国指定 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 道成寺 |
解説
大宝元年(701年)に文武天皇の勅願により千手観音を本尊として創建されたという。寺伝の真偽は不明だが、境内には8世紀初頭に遡る寺院の遺構が残り、当時既に大規模な伽藍が存在していたことが分かる。現在ある楼門(ろうもん)、三重塔、本堂は奈良時代の伽藍の位置を踏襲していると認められる。また、塔に対して金堂が存在していたが、現在これはない。
本堂は桁行七間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺の建物で、正平12年(1357年)に建立された。基壇下には桁行五間、梁間四間の8世紀と推定される前身堂の遺構が残る。これは古代伽藍の講堂の位置に相当するが、当寺にとっては根本の堂と推定できる。本堂は長押(なげし)を用いず貫(ぬき)で軸組を固め、桟唐戸(さんからど)、海老虹梁(えびこうりょう)など新様式を取り入れる。装飾は少ないが、正面中央の花肘木双斗(はなひじきふたつど)は印象的である。規模が大きく豪快な仏堂である。