歓喜寺下品堂 かんきじげぼんどう
員数 | 1棟 |
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地域 | 有田地域 |
所在地 | 有田郡有田川町歓喜寺159 |
時代 | 江戸時代 |
指定年月日 | 平成24年7月20日指定 |
指定等区分 | 県指定 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 歓喜寺 |
解説
地元出身の鎌倉時代の高僧・明恵上人ゆかりの寺院として知られる。明恵の没後、高弟喜海と明恵の出身氏族である湯浅氏によって一堂を建立し、歓喜寺と号したことに始まるという。
下品堂は、本堂の西に南面して建ち、棟札から延宝2年(1674年)の建立が明らかである。本尊として千体仏を祀る。小規模な三間堂で、寄棟造、本瓦葺とし、正面に向拝(こうはい)を設ける。内部は1室で、背面側に仏壇を構え、その中央に厨子(ずし)を置く。
この堂は、天井を張らずに大小の梁を架け渡して内部架構(かこう)を見せ、変化に富んだ空間を作り出している点に特徴がある。一部に前身建物の転用と見られる部材があるのも注目される。各部の比例や細部意匠も優れ、建立年代の明確な17世紀の有田地方における仏堂の基準作として重要である。