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旧松井家別邸(がんこ六三園) きゅうまついけべってい(がんころくさんえん)

旧松井家別邸(がんこ六三園)1
員数 10棟
構成要素 主屋(しゅおく)、表門(おもてもん)、茶室(ちゃしつ)、北土蔵(きたどぞう)、南土蔵(みなみどぞう)、給水塔(きゅうすいとう)、浴室棟(よくしつとう)、便所(べんじょ)、裏門(うらもん)、土塀(どべい)
地域 海草地域
所在地 和歌山市堀止西一丁目3-22
時代 大正時代
指定年月日 平成24年8月13日登録
指定等区分 国登録
文化財分類 有形文化財(建造物)
所有者 個人

解説

大正から昭和初期にかけて相場師として活躍した松井伊助の別邸として造営された。戦後は「六三園」の名で長く料亭として利用され、平成17年(2005年)から「がんこ六三園」となり現在に至っている。
広大な敷地の南に庭園を築き、北には庭園に面して中央に主屋を、その北に土蔵・給水塔を建てる。敷地周囲を土塀で囲い、東面に表門を開き、南面には浴室棟と裏門を設ける。その他、庭園内に茶室と便所を配置する。
主屋は一部2階建で、建築面積357平方メートル。落ち着いた意匠でまとめられた和風建築である。庭園の眺望を考慮した座敷の作りや、深い軒の出を持つ外観に特徴がある。棟札により大正9年(1920年)の上棟が明らかである。
表門は長屋門形式の正門である。茶室は屋根を複雑に組み合わせ、変化に富んだ外観を持つ。現在瓦葺であるが、元は茅葺(かやぶき)。開放的で明るい近代茶室の好例である。土蔵2棟はともに伝統的な土蔵造とするが、小屋はトラスを組む。給水塔は煉瓦造・2階建で、浴室棟や裏門とともに和風を主体とした邸宅内にあって当時流行の洋風意匠を大胆に取り入れている。便所は数寄屋(すきや)の手法を取り入れた手の込んだ作りである。
落ち着いた和風建築群の中に当時流行の意匠を持つ洋風建築が混在し、近代の邸宅らしい独特の雰囲気を持つ。主要な部分は当初の形式をよく残し貴重である。

所在地