平松家住宅 ひらまつけじゅうたく
員数 | 2棟 |
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構成要素 | 主屋(しゅおく)、長屋門(ながやもん) |
地域 | 海草地域 |
所在地 | 和歌山市川辺603 |
時代 | 江戸時代末期 |
指定年月日 | 平成24年2月23日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 個人 |
解説
和歌山城下から大阪に至る街道沿いに位置する農家で、近世庄屋の屋敷構えを今日に伝える。紀の川流域の代表的な大型農家の一つであり、地域の歴史的景観にも大きく貢献している。敷地は東西に長く、中央に西面して主屋、街道に面した西辺に長屋門を建て、北側は灌漑(かんがい)用水路に面する。
主屋は木造平屋建、本瓦葺で、ほぼ中央に式台(しきだい)玄関を突出させる。正面向かって右側に通りにわを設け、床上部は4列2室構成とする。最上手には3室構成の座敷が西へ張り出す。主座敷は最上手奥の10畳で、床の間・付書院・違い棚など書院造の定型の座敷飾りを備え、広縁(ひろえん)を介して東側の庭園に面する。西に張り出した座敷の南は茶室を設けている。建築年代は小屋裏の祈祷札(きとうふだ)から安政3年(1856年)と明らかである。
長屋門は和歌山城下から移築したものと伝えられ、入母屋造、本瓦葺で、全体に木太く重厚な構えを見せる。