広八幡の田楽 ひろはちまんのでんがく
地域 | 有田地域 |
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所在地 | 有田郡広川町上中野 |
指定年月日 | 昭和39年5月28日県指定、昭和49年11月5日国選択 |
指定等区分 | 県指定 |
文化財分類 | 無形⺠俗⽂化財 |
所有者 | 広川町古典芸能保存会 |
解説
毎年10月に行われる廣八幡宮の秋祭において、氏子の上中野地区が奉納する神事芸能。古来「しっぱら踊り」と呼ばれ、しばしば雨乞いとして踊られた。田楽の踊り子10人は楼門下から舞殿(ぶでん)に走り込み、2列に並んで締太鼓の合図によりビンザサラをすりながら左右、前後に踊る。その後、拝殿から鉾を持ったオニ(鼻高面)が出てきて舞殿を一周し、続いてワニ(オニ面)を迎えて田楽衆のまわりを巡る。オニ・ワニは、天気を見るような体を背らす所作を繰り返しつつ、さらに拝殿から獅子(2人立ち)を迎え、舞殿において田楽衆のまわりを巡る。中世の荘園鎮守社の祭礼で演じられた王の舞・獅子・田楽の神事芸能がセットで演じられる典型例であり、紀中地域に分布する「鬼獅子」、「踊り獅子」などの神事獅子の歴史を知る上でも貴重な芸能である。 (公開時期:9月30日・10月1日)