慈尊院弥勒堂 じそんいんみろくどう
員数 | 1棟 |
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構成要素 | 附指定:石露盤宝珠1組、棟札17枚 |
地域 | 伊都地域 |
所在地 | 伊都郡九度山町慈尊院832 |
時代 | 鎌倉時代後期 |
指定年月日 | 昭和40年5月29日指定 |
指定等区分 | 国指定 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 慈尊院 |
解説
慈尊院は空海の母である玉依御前(たまよりごぜん)が居住した所といわれ、母の没後、ここに廟(びょう)を建て弥勒菩薩を安置した。
弥勒堂はその木造弥勒仏坐像(国宝)を安置する鞘堂(さやどう)で、三間四方、宝形造(ほうぎょうづくり)、檜皮葺(ひわだぶき)屋根である。軒は太い垂木で支えられ、屋根の上には石製の露盤を据えた安定感のある建物である。内部の中央に一間四方の内陣(ないじん)を構え、この部分は古式で鎌倉時代と見られる。一方、庇(ひさし)部分は天文9年(1540年)の墨書(ぼくしょ)があり、室町時代に寺地を移したとき、旧建物を移築し、庇部分を造り直したものと考えられる。なお、石製の鎌倉時代の露盤、室町時代の宝珠(ほうじゅ)も残されている。