岡﨑家住宅(旧栗須家住宅) おかざきけじゅうたく(きゅうくりすけじゅうたく)
員数 | 4棟 |
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構成要素 | 主屋(おもや)、蔵(くら)、納屋(なや)、石塀(いしべい) |
地域 | 東牟婁地域 |
所在地 | 新宮市高田1702 |
時代 | 主屋:江戸時代末期/昭和40年頃改修、蔵:江戸時代末期(元治2年)/平成10年頃改修、納屋:明治時代後期/平成10年頃改修、石塀:江戸時代末期 |
指定年月日 | 令和6年8月15日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 個人 |
解説
新宮市中心部から西へ向かった山間の盆地に開かれた集落である高田(たかた)に所在する住宅である。栗須家は高田の開祖と伝えられる家で、この住宅には昭和2年(1927年)から岡﨑家が住まう。屋敷地には、中央西寄りに主屋が東面して建ち、主屋の南側に納屋が、主屋及び納屋の南東の一段高い位置に蔵が建つ。敷地外周は石塀が取り囲む。
主屋は平屋建、切妻造、瓦葺(元杉皮(すぎかわ)葺)で、江戸末期に建設された。内部は南側を土間とし北側に6室を配す。北東に位置する6畳の座敷は南側に広縁(ひろえん)を設け、押板(おしいた)形式の床(とこ)や床差し(とこざし)の竿縁(さおぶち)天井など、古式な造りとする。
重厚な石塀に囲まれたこの屋敷は、棚田が広がる農村地帯にある特色ある歴史的景観の形成に寄与している。また、主屋は県南部における近世民家の数少ない事例の一つとして貴重である。