一木旅館 いちきりょかん
員数 | 5棟 |
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構成要素 | 本館、玄関棟(げんかんとう)、旧館、新館、門及び塀 |
地域 | 海草地域 |
所在地 | 海南市下津町上288 |
時代 | 江戸末期・明治後期・昭和前期 |
指定年月日 | 令和4年6月29日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 株式会社一木 |
解説
長保寺へと向かう参詣路沿いに所在するかつての旅館で、現在は料理店として活用されている。
本館は江戸時代末期に建設され、平屋建、切妻造、瓦葺で、軒が低い重厚な外観である。玄関棟、新館、門及び塀は昭和12年(1937年)頃に建設され、旧館も同時期にこの地へ移築された。玄関棟は平屋建、瓦葺で、門から前庭を通る石敷きの導入路の先に建ち、各館を廊下でつなぐ。
旧館と新館はいずれも2階建、入母屋造、瓦葺で、旧館1階に配置された大小4室の座敷は、銘木等を用いた凝った意匠である。新館にある5室の客室は、各室に背面の川を望む広縁(ひろえん)が付き、落ち着きのある意匠で旧館と好対照をなす。
参詣路沿いに建つ門及び塀は、杉皮葺の門と瓦葺の塀からなり、塀の腰には半割丸太を立てる等凝った造りである。