興山寺本堂 こうざんじほんどう
員数 | 1棟 |
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地域 | 那賀地域 |
所在地 | 紀の川市桃山町最上561 |
時代 | 明治22年 |
指定年月日 | 平成26年12月19日登録 |
指定等区分 | 国登録 |
文化財分類 | 有形文化財(建造物) |
所有者 | 興山寺 |
解説
高野山中興の祖である木食応其上人の命で、弟子の覚栄により天正18年(1590年)に創建された真言宗寺院である。
現在の本堂は、明治22年(1889年)、橋本市清水の大工中井弥助により建設された三間堂である。屋根は宝形造(ほうぎょうづくり)、本瓦葺とし、正面に向拝(こうはい)を設ける。内部は背面側の庇(ひさし)を取り込み、内陣(ないじん)・外陣(げじん)の境もない1室の空間で、板敷きの上に畳を追い回しに敷く。天井は二重折上小組格天井(にじゅうおりあげこぐみごうてんじょう)。外部は、虹梁(こうりょう)形の頭貫(かしらぬき)、木鼻(きばな)の牡丹の籠彫(かごぼり)、出組(でぐみ)を詰組(つめぐみ)にした組物(くみもの)、拳鼻(こぶしばな)の獅子の彫刻など、充実した装飾を持ち、とりわけ華やかである。
文化財としては比較的新しい明治の仏堂であるが、繊細で華やかな建築表現が表れている点に特徴がある。